NST委員会の活動について
NSTとは(Nutrition Support Teamの略で『栄養サポートチーム』のことです。(以下:NST)
NSTは、1968年の中心静脈栄養(TPN)の開発、普及とともに誕生し、欧米を中心に全世界に広がりました。
日本では、2001年日本静脈経腸栄養学会による指導で全国に広がっていきました。
目的
外来、入院患者に対して効果的な栄養療法を選択・実施する医療チームであり、著しく栄養状態に問題のある患者に適切な栄養療法を選択・実施することにより、
治療効果を高め、在院日数の短縮、医療費の削減に貢献する。
さらに、活動を通して医療レベルの向上と自己啓発を図ることを目的とする。
当院のNSTの内容
医療における栄養管理の必要性を理解し、職種の違う専門職のメンバーが力を合わせて患者様に適切な栄養管理を行うことでQOLの向上及び医療の質の向上につなげます。
当院では、医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師、言語聴覚士、
歯科衛生士、医事課8職種によって構成され患者さんの栄養管理を担っています。
NSTの理念
栄養不良の状態に対し適切な栄養摂取ができなければ、褥瘡や感染症の増加、筋力低下による生活の質の低下をきたします。
経口摂取量の変化や下痢、嘔吐などの消化器症状の有無など。
また、点滴においてはその時点における必要水分量やカロリー量の設定が適切かどうかなどをチェックし、チームとして対応します。
寝た切り状態の患者さんにおいては、上記に加え口腔ケアもしっかり行うことで、嚥下能力の改善や肺炎予防につながります。
医師、看護師、管理栄養士をはじめとした職種が力をあわせ、患者さんを中心にした活動をしており、その原動力は患者さんの笑顔です。
個々の事例にあった手作りの対応の積み重ねを日々重ねており、今後も努力精進していく所存です。
Chairman 内科 大窪勝一朗
歴史
- 平成18年2月牛久愛和総合病院でのNST発足
- 平成18年2月NSTの勉強会始動~現在継続
- 平成18年10月NSTの回診始動~現在継続
~対象病棟:C3,C5,B6,B5
- 平成19年4月対象病棟:B3追加
- 平成19年9月~対象病棟:A4追加
- 平成20年1月~対象病棟:ICU追加
- 平成20年2月JSPEN認定
- 平成20年2月NST療法士実地修練認定教育施設認定
- 平成20年4月~対象病棟:全病棟対象
- 平成21年2月NST療法士5人合格
- 平成21年5月JCNT認定
メンバー構成
メンバー構成
職種 |
担当 |
詳細 |
医師 |
Chairman委員長 |
内科 |
/td>
| Co-Chairaman副委員長 |
内科 |
|
|
臨床検査医師 |
口腔外科医師 |
|
口腔外科 |
看護師 |
Director |
看護次長(NST療法士)、 |
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Assistant director |
看護主任(NST療法士)、看護師長、リンクナース |
管理栄養士 |
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栄養科長(NST療法士)、栄養管理師 |
薬剤師 |
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薬剤科長(NST療法士)、薬剤副科長(NST療法士) |
臨床検査技師 |
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臨床検査技師 |
リハビリ |
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言語聴覚士 |
歯科衛生士 |
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医事課 |
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NST専門療法士より
『患者さんが病院に入院される第一の目的は、当然病気や怪我を治すことですが、栄養状態が悪いと治療の妨げとなり回復が遅れます。
私たちNST専門療法士は専門性を生かして、患者様を全人的に観て、患者様の力をできる限り生かした栄養療法をチームメンバーとともに考えています。
各病棟には栄養サポートチームのリンクナースを配置して、患者さんの栄養管理が行えるように支援し、
また、栄養カンファレンスを定期的に実施するなど、入院中の栄養管理が徹底されるようにしていきたいです。
Director 看護師 金谷よりこ
活動内容
回診の内容
- 栄養管理計画書(主観的包括的評価:SGA)と検査室からのアルブミン3.5以下のデータを導入してNST対象患者かスクリーニングを行う(客観的包括的評価:ODA)
- NST対象者に対して1回/週、回診を行う
- 適切な栄養補給法を提案し、患者さまの栄養状態の改善を図る
- 再評価を行う
院内においてNSTは以下のような活動を行っております。
- 栄養管理計画並びに栄養サポートの実施
- NST回診・NSTカンファレンス
- 個別患者の栄養サポート
- NST委員会
- NST勉強会
- 日本静脈経腸栄養学会「NST専門療法士」認定規則に基づく臨床実施修棟研修
- その他、栄養サポートに関すること
NST委員会の様子
NST勉強会の様子
各種小委員会の設立
目的:多岐にわたる業務を円滑に行うため、小委員会を結成し活動を行う
各小委員会の活動内容
小委員会 |
活動内容 |
教育小委員会 |
月1回の病院全体のNST勉強会と委員会の後のミニ勉強会の企画・立案をしています。
毎月の勉強会を行うことによって、NSTへの関心・知識の向上を図り患者さんへ還元できたらと思い日々活動しています。 |
広報小委員会 |
NST通信を通して職員に啓蒙の促しと情報伝達を行っています。
ホームページの作成、更新を随時行っていき、当院のNST活動や内容をお知らせします。 |
摂食嚥下・口腔ケア小委員会 |
口腔ケア、口腔リハビリ活動の定着を目指し2年経ちました。
人として一生、口から食べられる喜びを大切にしていきたいという思いは、
各病棟のケアへの一石を投じ、次第に波紋が広がり始めております。 |
経管栄養小委員会 |
院内の胃瘻管理マミュアルの整備を行い院内に普及させています。 |
IVH小委員会 |
H21年7月からDPC導入となり、静脈栄養(点滴)と保険点数の関係を調査しているところです。
また、1月当たりの件数や個々における内容について把握し、今後検討を行う予定です。 |
勉強会の内容
平成20年度 NST勉強会の内容
日付 |
内容 |
H20.4 |
NSTの流れについて |
H20.4 |
主観的包括的評価(SGA) |
H20.5 |
主観的包括的評価(SGA) |
H20.6 |
客観的栄養評価(ODA)と栄養必要量の算出 |
H20.6 |
客観的栄養評価(ODA)と栄養必要量の算出 |
H20.7 |
摂食・嚥下患者の栄養管理 |
H20.8 |
褥瘡患者の栄養方法 |
H20.9 |
経腸栄養の種類と特徴 加圧ポンプの使い方 |
H20.10 |
侵襲下の高血糖患者の栄養管理 |
H20.11 |
経腸栄養管理における下痢対策 |
H20.12 |
主観的包括的評価(SGA) |
H21.1 |
客観的栄養評価(ODA) |
H21.2 |
肝硬変患者の栄養管理 |
H21.3 |
嚥下評価からアプローチVFの見方 |
平成21年度 NST勉強会の内容
日付 |
内容 |
H21.4 |
NSTについて |
H21.5 |
主観的包括的評価(SGA) |
H21.6 |
客観的栄養評価(ODA) |
H21.7 |
ビタミンB1欠乏のリスクと対策 |
H21.8 |
嚥下造影の味方について |
H21.9 |
禁食中の口腔ケア |
H21.10 |
肝硬変患者の栄養管理 |
H21.11 |
水と電解質 |
H21.12 |
誤嚥性肺炎患者の栄養管理 |
H22.1 |
褥瘡患者の栄養管理 |
H22.2 |
糖尿病患者の栄養管理 |
H22.3 |
脳神経疾患患者の栄養管理 |
NST通信
NST通信001号(pdf)
NST通信002号(pdf)
NST通信003号(pdf)
NST通信004号(pdf)
NST通信005号(pdf)
NST通信006号(pdf)
NST通信007号(pdf)
NST通信008号(pdf)
NST通信009号(pdf)
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