ご挨拶

皆様こんにちは。
牛久愛和総合病院は1978年に開設され、半世紀にわたって地域医療に取組んでいます。とくに救急医療、予防医療、高齢者医療を通じて地域に貢献することを病院の理念としてきました。取手・竜ケ崎地域は、県の構想によれば2015年から2035年にかけて総人口は12%減少しますが、65才以上は9%増加、75才以上に限ると68%増加し、このため超急性期と回復期の需要が増えるようです。当院では年間3000台を超える救急車を受け入れ、また休日時間外に約8000人の方の診療に携わっています。救急の対応後には、病状によって各科の専門医が治療を継続しますし、急性期の治療後の回復に長時間要する病状の方には、障害者病棟や療養病棟にて対応しています。一方でリハビリセンターではより早期の回復を推進しています。また大規模な自然災害が増えていますが、2020年9月には地域災害拠点病院の指定を受け、2024年1月の能登半島地震では、災害派遣医療チーム(DMAT)を2回派遣しました。微力ながら今後も一助を担うべく備えていきます。
未病のうちに対処する予防医療を、積極的に勧めています。併設の人間ドッグでは成人病や悪性疾患の早期発見に努め、スポーツジムではインストラクターの指導で体力の維持、フレールの予防を目指し、健康寿命を長く保つためのお手伝いをしています。
一般診療では、多くの専門医が必要十分な医療を提供できるようにしていますが、さらに筑波大学をはじめとして、東京医科大学茨城医療センター、東京女子医科大学とも連携をとっています。また臨床研修指定病院として10数名の研修医が、上級医の指導下に常時研修しています。ネットワークサービスのID-Linkにより、画像や検査データなどを周囲の医療機関と共有してきましたが、2023年8月には紹介受診重点医療機関となり、より円滑な医療連携と機能分化を進めています。
良い医療を安定して、継続して提供するためには、病院と診療所の役割分担、働き方改革などをすすめて、限られた資源を有効利用することが必要です。患者さん、地域、医療スタッフ、病院、すべてにとってより良い医療環境となるように取組んでいきますので、よろしくお願い申しあげます。
瀬下明良