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新年のご挨拶

新春のお喜びを申し上げます。皆様におかれましては、気持ち新たに新年をお迎えのことと存じます。

平成と改元された1989年、いまだバブル経済真っ盛りで、ニシタチも景気の良さそうな酔客で賑わっていました。大学院生として研究生活を送っていた私には眩しい世の中でしたが、医療現場に地殻変動が起こりつつあることは感じていました。目覚ましい医療技術・薬・知見の進歩により、仕事の量と種類が日に日に増していく医療従事者が疲弊していく一方で、世間の要求は際限なく膨らんでいくというひずみが生じていたからです。

やがて、医療費抑制政策、マスメディアの報道や医療事故への司直の介入などが医師と患者の対立を生むようになり、これに初期臨床研修義務化等も加わって"医療崩壊"と呼ばれるほころびが噴き出す結果となりました。

さまざまな混乱と再構築の真っ只中の平成15年に当院は宮崎医療センター病院として再出発し、「消化器・肝臓の専門医療と高齢者医療の提供を通して地域に貢献する」ということを旗印に愚直に邁進してきました。地域の方々に支えられながらの15年であり、皆様には心から感謝を申し上げます。

医療費削減や急速な高齢化など医療を取り巻く環境は依然として厳しく、医療者のプライドと過重労働でなんとか踏みとどまっているというのが2018年の地域医療の現状だろうと思います。すぐに診てもらえ、安い医療費で質の高い医療が受けられるというこれまで当たり前と思われていた日本の医療制度の恩恵をいつまで享受できるのか心もとないこの頃です。医師不足、看護師不足、介護士不足が続く医療界も"働き方改革"を避けて通れません。高齢者医療の需要が激増する中、この改革がさらに地域医療を壊すことなく、より良い医療制度に繋がっていくことを切に願うばかりです。

30年間続いた平成もいよいよ終わりを迎え、5月1日から新元号が施行されます。希望をもって新しい時代に踏み出し、歴史の証人となりながら安全で質の高い医療、看護、介護の提供を通して地域の皆様に貢献できる病院であり続けたいと思います。

皆様にとって幸多く、笑顔に満ち満ちた1年であられることを心から祈念したします。

宮崎医療センター病院 病院長 田畑 直人

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