第72回「運動で予防する生活習慣病」

2018/12/04

第72回 生活習慣病教室「運動で予防する生活習慣病」

■日 時:平成30年11月22日(木)
     14時半~15時半
■場 所:牛久愛和総合病院
     C館1階 からだ情報館
■講 師:スポーツリラックス 主任 上坂 裕一


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生活習慣病とは

普段の生活習慣が原因で起こる疾患の総称で、以前は成人病と呼ばれていました。
運動不足や飲酒・喫煙、過食・塩分過多等の生活習慣の乱れが引き金となり、基礎疾患(肥満、高血圧、高血糖等)を招き、進行すると生活習慣病に至ります。がんや脳卒中、糖尿病が代表的な疾患です。

筋肉の問題(サルコぺニア)

サルコペニアとは、ギリシャ語のサルコ(筋肉)とぺニア(減少)から成る造語で、加齢による筋肉量の低下を意味します。歩くスピードが遅くなる、握力が弱くなるといったことが挙げられます。

筋肉量は20代と70代を比較すると、男女共に約20%減少します。これは、加齢に伴う筋肉の再生機能の低下が主な要因です。また症状が進行すると筋肉内に脂肪などの組織が入り込み筋肉の伸収縮がしづらくなるといった筋肉の質の低下が起こります。

筋肉の質が悪くなると、転倒の可能性が高くなり、サルコペニアの方はそうでない方よりも、転倒リスクが3.2倍、死亡リスクが1.5~1.7倍高くなるという研究データがあります。

筋力をつけるためのやり方とポイント

筋力は、トレーニングを行うことで適切な負荷を与え、一度筋繊維を破壊し、その後休養と栄養をとることで筋繊維が回復して増強していきます。一旦壊すことで、その強度に耐えられる筋繊維を新たに作り直すといったイメージです。但し、過度に行うと、修復の質が落ちてしまう為、強固な筋肉は作られません。下記を念頭に置いて、適度な運動を行いましょう!

<筋力アップの2つのポイント>
①自分の体力レベルよりも少し上の運動を行う
②適度に休みながら、栄養を摂る

<筋力トレーニングの三大原理と五大原則>
○原理
・過負荷  ある程度「きつい」負荷で実践する
・特異性  目的にあった運動を選択する
・可逆性  トレーニングを止めてしまうと元に戻ってしまう

○原則
・全面性  身体全体をバランスよく鍛える
・意識性  使用している筋肉を意識しながら行う
・漸進性  慣れてきたら負荷を徐々に増加させる
・反復性  継続して繰り返し行う
・個別性  自分の体力や目的に合ったトレーニングを行う

全ての人にとって、良い運動方法は存在しません。例えば、スクワットは筋肉を鍛える代表的な運動ですが、膝痛がある方や楽々できてしまう方にとっては、良い運動にはなりません。かえって痛みが増したり、負荷が少なすぎて鍛えられない為です。

また、ただトレーニングを行えば良いという訳ではなく、適切な負荷と休養・栄養が重要なのです。栄養においては、主にたんぱく質を摂ることで、強固な筋繊維が作られます。1日のたんぱく質摂取量目安は、体重1kg当たり1gですが、トレーニングをしている方は、その1.5倍必要です。

【参考】
納豆1パック 6g、卵1個 6g、鶏ささみ1本 10g、鮭の切り身1枚 18g

まとめ

運動不足は生活習慣病だけでなく、筋力低下によって日常動作にも大きな影響を与え兼ねません。まずは、生活習慣の見直しを行いましょう。そして、運動習慣をつけ、健康維持に努めると良いのではないでしょうか。

運動を始めるタイミングに、遅いことはありません。それぞれの状態に合わせた運動を行い、筋肉の「貯筋」を始めましょう!