第67回「糖尿病とのつき合い方」

2018/02/06

第67回 生活習慣病教室「糖尿病とのつき合い方」

■日 時:平成30年1月18日(木)
     14時半~15時半
■場 所:牛久愛和総合病院
     B館2階大ホール
■講 師:糖尿病・代謝内科医師 宜保 英彦


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1型糖尿病と2型糖尿病

<1型糖尿病>
25歳以下の若年層、やせ型の方に多く、主な誘因はわかっておりません。発症時には口渇や多飲・多尿の症状が見られることが多く、インスリン注射が不可欠です。

<2型糖尿病>
糖尿病患者の90%以上を占め、無症状で中高年に多く見られます。代表的な生活習慣病で、暴飲暴食、運動不足が誘因で、肥満体型の方も多いです。

合併症について

糖尿病において最も怖いのは、合併症が起こることです。放置すると、3大合併症の他、心臓や脳、その他の大血管など全身の疾患へと繋がります。

【三大合併症】
○糖尿病神経症
最も早期に出現し、発症しやすい合併症です。典型的には両足先や足底部の痛みや痺れから始まり、徐々に上方へ進行して手足の感覚が鈍くなります。その他、便秘や下痢を繰り返したり、立ちくらみを生じたりするほか、無自覚低血糖や無痛性心筋梗塞のように、本来出るべき症状が出ないまま深刻な事態に陥ることがあります。

○糖尿病網膜症
我が国の失明原因の20%近くを占めています。網膜血管がもろくなり、眼底に出血を生じたり、網膜剥離に至ることもあります。
  
○糖尿病腎症
糖尿病患者の死因の約15%を占め、命に直接かかわる怖い合併症です。しかし、かなり症状が進行するまで自覚症状がありません。徐々に腎機能が低下し、最終的に腎不全や尿毒症に至り、透析を検討しなければなりません。

いずれも症状がない早期からの介入が最も重要です。
さらに、高血糖状態が続くと病原菌を撃退する白血球の働きが低下することなどもあり、感染症にかかりやすくなります。特に神経症を合併している場合、怪我や感染の痛みに気付かず、治療が遅れることがあります。

血糖値を良好に保ち、未然に防ぐことが大切です。

糖尿病と動脈硬化

糖尿病になると、動脈硬化も起こしやすくなります。動脈硬化が進むと、心疾患(狭心症や心筋梗塞)や脳血管障害(脳梗塞)を誘発します。他の動脈硬化の危険因子を出来るだけ取り除き、併発を防ぎましょう。

<動脈硬化の危険因子>
高脂血症、脂質異常症、肥満、加齢、喫煙、ストレス

<予防のポイント>
血糖・血圧のコントロール、体重管理、塩分を控える、適度な運動、禁煙等

治療法

○食事療法
3食規則正しくバランスの良い食事を摂ることが原則です。野菜から食べ始め、次におかず、最後に炭水化物を摂る、過食をしないようゆっくり噛んで食べる、脂肪は控えめにして食物繊維を多めに摂るよう心掛けましょう。また、夕食は軽く、朝食はしっかり食べることもコツです。

○運動療法
食後1~2時間後に有酸素運動(ウォーキング、水泳、エアロビ等)を20~30分、少なくとも週3日行うのが効果的です。無理せず各々のペースで行いましょう。

○薬物療法
食事・運動療法をきちんと行うことを前提とし、合わせて薬剤による血糖値のコントロールを図ります。

規則正しい生活習慣を心がけ、血糖値をうまくコントロールしながら、健康な人と変わらない日常生活を送りましょう。
そして、定期的に健診を受け、合併症の出現および重症化を未然に防ぎましょう!