第65回「歯磨きと病気」

2017/10/02

第65回 生活習慣病教室「歯磨きと病気」

■日 時:平成29年9月20日(水)
     14時半~15時半
■場 所:牛久愛和総合病院
     B館2階大ホール
■講 師:歯科口腔外科 部長 山﨑 善純 医師


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口腔内疾患

うがい、歯周病、炎症、顎関節症、腫瘍、のう胞、唾液腺疾患、摂食・嚥下障害等、様々なものがあります。特に、歯周病は食べかすと唾液が混ざった菌の塊、歯垢(プラーク)が原因で起こり、悪化すると歯が抜けてしまいます。これは、年齢と共に罹患率が上昇し、30代以上の8割が罹患している病気です。

口の中は、凹凸が多いため、食べ物が残りやすく、生暖かくて湿っており、常在菌が多数存在します。掃除をしないと菌が増殖し、口臭が強くなる等の局所の症状や糖尿病の悪化など全身疾患をひきおこす原因となります。


歯周病と全身疾患

歯周病は生活習慣病の1つで、常在細菌の他に、喫煙や食生活、ストレス等によって発症します。また、歯周病が悪化すると、血管を介して口腔内だけでなく、全身に影響を与えることがわかっています。
(呼吸器疾患、糖尿病、脳血管疾患、心筋梗塞、早産・低体重児出産等)

全身に影響を及ぼす前に、適切なケアをしましょう。


骨粗鬆症と歯科治療

骨粗鬆症の既往歴がある場合、歯科治療に際し、注意が必要です。骨粗鬆症治療薬のBP製剤やデノスマブによる治療歴があると、抜歯等の歯科治療を行うことで、顎の骨が壊死する危険性があるのです。その為、お薬手帳の持参や治療歴の申告が重要です。

また、顎骨壊死の罹患を未然に防ぐために、定期的に健診を受けたり、口腔内を清潔に保つことが大切です。

※BP製剤...ビスフォスフォネート製剤という骨粗鬆症の治療薬の一種。


歯ブラシの選び方

ブラシの大きさが小指の第一関節程のものが望ましいです。あまり大きいと、奥まで届かず、磨き残しが出てきます。また、高価なものを数ヵ月間使用するよりも、安いものを1ヵ月程で交換する方が口腔内清掃の面で好ましいです。毛先が開いてきたら早めに交換する様に心がけて下さい。

さらに、1日1回、歯間ブラシやデンタルフロスも使用して丁寧に磨くと、より良いでしょう。


歯磨きの方法

(口腔清掃)

  • 腰掛けて磨く(おちついて磨く)
  • 明るい場所で磨く(鏡を置いて磨き残しがないか見ながら磨く)
  • 決めた順序で磨く(全体をまんべんなく磨く)
  • 必要以上に歯磨剤をつけない(米粒程度で、少なめに使う)
  • 歯ブラシ以外の清掃用具も使用する(歯間ブラシやデンタルフロス)
  • 1日1回は、しっかりと磨く
  • 1日1回の場合、就寝前に磨く
  • 義歯使用中の方は、自分の歯と義歯は別々に清掃する
  • 無歯顎でも、口腔清掃と義歯の清掃をする

日本は、他国に比べて定期健診受診率が非常に低い上、80歳時の残存歯数も少ないのが現状です。また、この結果より、健康寿命も他国の方が長いと考えられます。
良い口腔内環境を維持するために、かかりつけ医を決めて、定期的に受診するようにしましょう。

     
定期健診受診率 残存歯数
スウェーデン 90%
25本
アメリカ 80%
17本
イギリス 70%
15本
日本 2%
8本