第62回「ペットと安心して生活するために」

2017/04/03

第62回 生活習慣病教室 「ペットと安心して生活するために」

■日 時:平成29年3月17日(金)
     14時半~15時半
■場 所:牛久愛和総合病院
     B館2階大ホール
■講 師:血液内科 特任副院長 瀬口 雅人 医師


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ペットとの生活における効果

ペットに癒し効果があるのは有名ですが、他にも様々な効果があります。

  • 血圧低下
  • 中性脂肪、コレステロール低下
  • 心血管疾患リスクの軽減

また、病気の回復力を高めたり、孤独感を解消する等の効果もあり、高齢者社会においても意義の大きいものになっています。

人獣(畜)共通感染症とは

ヒトとそれ以外の脊椎動物の両方に発症する感染症のことを指します。つまり、ペットからヒト、ヒトからペットへ移る可能性があるということです。その為、ペットと生活するには、十分な注意が必要なのです。

感染症の種類

感染症は犬や猫だけではなく、様々な動物、さらにはペット以外から感染することもあります。そこで、感染症の種類について、いくつか紹介します。

<犬・猫>
引っかかれたり、咬まれたりすることが主な原因で発症します。
代表的なものとして狂犬病があり、全世界で毎年3万人以上が死亡しています。

症状は、発熱、頭痛、倦怠感といった感冒症状から始まり、筋の痙攣や幻覚・錯乱等を呈し、最終的に死に至ります。
一度発症すると、致死率がほぼ100%の恐ろしい感染症です。

また、猫ひっかき病と呼ばれるものもあります。引っかかれた傷が腫れあがり、発熱を伴うこともありますが、大半は自然治癒します。

【主な感染症】狂犬病、猫ひっかき病、パスツレラ症、トキソプラズマ症等
 

<鳥類>
オウムやインコ等の鳥類を介して感染するオウム病があります。感冒症状から肺炎・髄膜炎と症状は多様ですが、小児の感染は比較的少なく、30~60代が発症しやすい病気です。

家で飼っていなくても、ペットショップや公園で鳥と接触することで発症することがあります。
また、ニュースで耳にする鳥インフルエンザですが、ヒトが感染する可能性もあるのです。

海外ではヒトへの感染が報告されており、発症した鳥のフン等にいるウイルスを大量に吸い込むことで感染する場合があります。

【主な感染症】オウム病、高病原性鳥インフルエンザ

<ハムスター・リス>
動物の腎臓内に入り込んだ菌が、尿中に排出されます。
それらで汚染された水や土壌を介し、肌に触れたり吸い込んだりすることでヒトへ感染します。

日本でも集団発症した事例がある上、近年自然の中でのレジャーが流行している為、注目されています。

【主な感染症】レプトスピラ症

<牛・豚・鳥類・その他>
主に家畜や食品等を介して発症します。いわゆる、胃腸炎や食中毒といったものがこれにあたります。
その他に、動物のフンの中に排出された菌が環境を汚染し、それを吸い込んで感染することもあります。
その為、犬や猫を飼っている方も注意が必要です。下痢や腹痛、嘔吐が主な症状ですが、重症化する場合もあります。

【主な感染症】リステリア症、サルモネラ症、カンピロバクター症、Q熱等

基本的な予防法

  • ケージを掃除する際は手袋をはめる
  • ペットを触った後は手洗いをする
  • ペットに顔をなめさせない、一緒に寝ない(濃厚な接触は避ける)
  • ケージ、給餌場、寝床を定期的に消毒し、清潔に保つ
  • ペットのトイレを調理場から遠ざける
  • 定期的に動物病院へ連れて行く
  • 体調が悪い時は、回復するまでペットの飼育を休む

ペットは家族の大切な一員です。しかし、様々な病気を持っている可能性があります。共に楽しく健康に生活する為にも、手洗いや掃除をしっかりと行いましょう。