第61回「耳からくるめまいについて」

2017/02/08

第61回 生活習慣病教室 「耳からくるめまいについて」

■日 時:平成29年1月26日(木)
     14時半~15時半
■場 所:牛久愛和総合病院
     B館2階大ホール
■講 師:耳鼻咽喉科 部長 伊藤 昭彦 医師


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めまいとは

周囲のものが停止しているのに、色々な方向に動いて見えたり、まっすぐ立とうとしても立てない状態。自身は動いていないのに、周囲が動いて見えたりする異常状態と定義されています。とても身近な病気ですが、何の病気かを判断するのは非常に難しいです。

発症の大きな原因は、脳の病気、全身の病気、耳の病気の3つに分けられます。中でも耳の病気が最も多く、8割を占めます。
また、人間は手足の感覚、内耳の情報、視覚の情報を脳で統合し、目や体の筋肉に信号を送ることによって、自動的にバランスを取っています。その為、こられの機能が上手く働かないとめまいが起きてしまいます。

めまいの受診科

めまいの他に、耳鳴りや耳が詰まった感じがする等、耳の症状がある際は、まず耳鼻科を受診しましょう。意識が遠のいたり、物が二つに見える、ろれつが回らない等の神経症状が見られる場合は、神経内科や脳外科が主になります。
しかし、患者様には区別が難しいところもあるでしょう。そのような場合、めまいにはいろいろな病気があるので、どこの科を受診しても構いません。検査の後、適切な科へご案内します。

耳からくるめまいを起こす病気

<良性発作性頭位めまい症>

頭を動かすとめまいがする病気です。症状は一過性の為、数秒から1~2分で治ります。起き上がる時や寝返りを打つ際に起こります。長時間寝ている場合や頭をぶつけた後、手術後にも起こることがあります。

【原因】三半規管の管の中にある石が剥がれ落ち、動き回るため

<メニエール病>

頭の動作に関係なく、ずっと回転性のめまいが起こる病気です。前兆として耳鳴りや難聴が現れます。また、30分以上めまいが続きます。

【原因】内耳が腫れること ※腫れる原因はわかっていない
【罹りやすい人】30~50代の女性、肥満体よりも健康体の方、神経質、完璧主義、精神的かつ肉体的に疲労を感じている方、睡眠不足、不規則な生活

めまいの予防と理学的治療

1.日常生活の改善

規則正しい生活やストレスを溜めないよう心掛けましょう。

2.血圧のコントロール

血圧が低い方はめまいが起こりやすいと言われています。また、高血圧の方でも薬によって下がり過ぎてしまった時に起きることがあるので、きちんと管理することが大切です。

3. 運動

ふらつきや転倒は、脳や内耳の不調で起きるだけでなく、足腰の筋肉が弱ることも原因になります。その為、ウォーキング等で足腰を鍛えることで脳や内耳を刺激し、同時に老化予防にも繋がります。

4.めまいのリハビリ

小脳を鍛えることで、めまいが起きても早く改善できたり、めまいを起こしにくくさせる、重症化を防いでくれる等の効果があります。そして、鍛えることで、めまいはなくなります。早く回復させるには、最も効果的です。
めまいを抑えるリハビリとして以下のようなものがあります。

<目の横運動>
  1. 両腕を前に伸ばし、左右の間隔を30cm程あける
  2. 親指を立てて手を握り、顔と腕は動かさずに、左右の親指の爪を交互に見る
    *この動きを20回ほど繰り返す
  3. その他にも、両腕を前方上下に伸ばし、同様に目だけを上下に動かす運動や、片腕を左右に動かし、それを目で追う等。

普段運動ができない方でも、手軽に家の中でできるので、やってみてはいかがでしょうか。